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00:00東京目黒にある人気のカフェ
00:10実はここ優れた工夫やアイデアに贈られるグッドデザイン賞の金賞を受賞した建物
00:262階に足を運ぶと
00:36そこは障害がある方が暮らす住まい
00:42障害者向けシェアハウスとカフェが一体となった珍しい建物
00:49いろんな人が混ざるシェアハウスができたらいいなってこんな感じの暮らし方がしたいっていうところに至って。
00:572023年に完成したハチクリハウスここを建てて自らも住んでいるのが今日の主人公オーナーの竹村真希さん
01:15貯金をすべてつぎ込んで理想の家をつくったきっかけは脳性まひのある娘さよさん人が好きだから人と一緒にわいわいと住めたらいいなと思っていてうん1階のカフェは日によって編み物教室や駄菓子屋さんなどさまざまなスーツを作っています。
01:43街の人がどんどん集まる今日ご紹介するのは娘のために作った新しい福祉の形ハチクリハウス。
01:59このユニークな名前の由来わかりますか?
02:04蜂と栗と葉ウスサルカニ合戦ですよ。
02:11仲間たちが一つ屋根の下で暮らす楽しい住まい。さあ訪ねてみましょう。
02:18世界を良くしたいというバトン。受け取って走るランナーたち。
02:25東京目黒区の歓声な住宅街。
02:38今回はちくりハウスを訪れるのはタレントの奥森さつきさん。
02:46SDGsの学生団体で活動していたことも、グッドデザイン賞を受賞した理由を知りたいそう。
02:55障がい者のシェアハウスでありながらお店屋さんとかも入っていて、なんか情報がすごく多くて、正直どんな場所なんだろうっていうのがあんまりイメージがついてないんですよ。
03:10あ、こんにちは。
03:12よろしくお願いします。
03:14どうもレポーターの奥森です。よろしくお願いします。
03:17ここがはちくりハウスですか?
03:20ハウスです。
03:21結構立派ですごい素敵な建物ですね。
03:24色味も可愛らしくて。
03:26竹村さんが作られたんですかね。
03:29そうですね。
03:30はい。
03:31実はここ、福祉の新しい選択肢なんだ。
03:36身近じゃない奥森さんにも、ぜひ知ってほしい。
03:441階から建物探訪。
03:46竹村さんの案内で、まずお店スペースへ。
03:50今日はおにぎりの日で。
03:54おにぎりの日で。
03:55こんにちは。すいません。失礼します。
03:57おにぎりセットで、サバとハトウ昆布でお願いします。
04:02はい。
04:03さまざまなお店が、日替わりでオープンするキッチン付きスペース。
04:12この日は、カフェ。
04:15ありがとうございます。
04:17お魚の方で気をつけてください。
04:19はい。気をつけます。
04:21温かいですね。ほかほか。
04:23めっちゃドアップでガブ。
04:24いただきます。
04:25おー、いいね。食いっぷり最高。
04:28うん。
04:30どっちだった?
04:31サバ。
04:32サバ。
04:33サバいけるでしょ。
04:34めっちゃ美味しい。
04:35毎日変わるランチが人気。
04:39この部屋のご飯食べれる場所がないので、
04:43カフェがあるとすぐフラッと来れるし、
04:47日替わりなので、
04:48日替わメニューのご飯が食べれるのが、
04:50すごい魅力的だなと思って。
04:54街の人がたくさん訪れている。
04:59オーナーの竹村さんも、このお店では。
05:03普通にお客さんとして利用してるんです。
05:06常連さんです。
05:07一番の常連さんなんです。
05:09常連さんです。
05:11続いて、住まいの入り口から2階へ。
05:16噂のシェアハウスで。
05:18噂かどうか知らないけど。
05:212階は靴を脱いで。
05:23失礼します。
05:24広いですね。
05:26うん。
05:28お嬢さん、テレビの取材ですよ。
05:30こんにちは。
05:32障がいがある方、3名が暮らすシェアハウス。
05:39それぞれの部屋と、共用スペースが。
05:45竹村さんの娘で脳性麻痺のあるサヨさんも、ここで暮らしている。
05:54サヨさんは身体にも障がいがあり、移動は車椅子。
06:03真っ赤。
06:04真っ赤なんです、今日は。
06:05可愛い。
06:06真っ赤に。
06:07真っ赤に。
06:08いいですね。
06:09可愛い。
06:10ありがとうございます。
06:11嬉しい。
06:12カラフルな色が大好きだというサヨさん。
06:16一緒に塗り絵。
06:23お隣の住人は身体とコミュニケーションに障がいがある、川名美智子さん。
06:34彼女は音が好きなんですよ。普通の音があんまり。いつも私たち不思議な声で結構笑います。
06:45シェアハウスで暮らす皆さんは24時間、ヘルパーのケアが欠かせない。
06:55障がいがある方の住まいといえば家族などと自宅で暮らすか、グループホームや入所施設などで暮らすというこの2つの選択肢が一般的。
07:11でも、ここはちくりハウスはどちらでもない新たな暮らし方。
07:18シェアハウスならではの魅力があるんだって。
07:23お邪魔します。
07:30さよさんが川名さんの部屋を訪問。
07:34さよちゃんもよくここに遊んできて、みちゃんとしてもすごいいい感じだったんです。
07:41そうなんですね。いいですね。ちゃんと隣でも関わりがあるんですね。
07:47住人同士で楽しく過ごせる。
07:543人目の住人は高橋さん。
07:58こちらが取材させていただいてます。よろしくお願いします。
08:01演奏会に一緒に行って、今帰ってきました。
08:05それ、何の演奏会ですか。
08:07高校生の吹奏楽部の演奏会を一緒に聴きに行ったんでね。
08:14自閉症の高橋さん。
08:21ヘルパーさんとのお出かけが大好き。
08:26実はそんなシェアハウスの上、3階は。
08:31賃貸住宅が3人あって、私もそこに住んでいます。
08:372階で暮らす3人の親が住んでいる。
08:44高橋さんのお母さんに、奥森さん質問。
08:48作りハウスという場所のいいところはどこだと思いますか。
08:53建物のその作り。
08:55すぐそばに子どもたちがいて、何かのときに手助けができるかもしれないっていう。
09:04こちら、川名さんのお父さんは。
09:07それとまあ、やっぱりその一人で子どもを本当に自立させるっていうのは、これはなかなか難しい。
09:14なんとなく3人いるから、一緒にやってみようっていう感じでできている。
09:19子どもたちの間でお互いに遊んだりとか、いうようなことができて、
09:24そういう意味ではいいのかなというふうに思ってますけども。
09:29一つ屋根の下で一緒に暮らせるし、親からの自立も促せる。
09:36この距離感が魅力なんだそう。
09:394階には共用ダイニングが。
09:46子どもの強いというか、逆に。
09:49親同士の意見交換など、使い方は自由。
09:54このシェアハウスには、交代でおよそ50人のヘルパーがやってくる。
10:023人に対して多いけど、そこには竹村さんの思いが。
10:11人が好きだから、人と一緒にワイワイと住めたらいいなと思っていて。
10:18間違えちゃった、すいません。忘れちゃった、すいません。
10:21っていう人があんまりいっぱいだと困るんだけど、
10:23そういう人が多いときのほうが、子どもはリラックスしたりね。
10:27きっちりきっちり、もう誰からも文句が出ないような仕事ぶりの人は、
10:31やっぱり子どもがカッチンカッチンになったり、意外とね、面白いんですよ、でもそれだけ、いろいろな人と、いろいろなことになる人と関われるっていうのも、すごくいいですね。
10:48そんなハチクリハウス、作るうえで特にこだわったのは、日によって姿を変える1階の店舗。
10:59あそこの建物、障害のある人が住んでるね。で終わるんじゃなくって。
11:05Here comes the sun. Here comes the sun. I say. It's all right.
11:252023年に完成したハチクリハウス。
11:301階は基本的にカフェだけど、
11:36ある日は駄菓子屋さん。
11:42さらに編み物教室も。
11:48日によってさまざま姿を変える。
11:53こうしたスペースを作ったのは、竹村さんのもう一つのこだわり。
12:00いろんな地域の人だったりとか、人を集めたいっていうのも、やっぱり娘さんのことを考えての。
12:07そうですね。なんかあそこの建物、障害のある人が住んでるね。で終わるんじゃなくって、
12:15外であったらおはようとかいってらっしゃいとか言って、声かけられるような関係性を地元で作りたいなって思っていて。
12:22なるほど。
12:25だから1階は、娘のさよさんをはじめ、住人みんなが利用している。
12:31店を訪れる多くの方が、さよさんたちのことを知っているそう。
12:36障害を持った人たちも生活をできているので、また新しい形で、すごくいいなというふうに思ってるんですけど。
12:48地域に開かれた空間が実現している。
12:55はちくりハウスができたときから、カフェの店長を務める草老さん。
13:02実は竹村さんとは同じ新聞社で働いていた40年来の中。
13:13竹村さんってちなみにどんな方だなというふうに思いますか。
13:17どんな人?根性の人でしょ。
13:20さよちゃんのために自分が何をしてやれるかっていうのをずっと考えてきて、その結晶としてここを作って。
13:30実はこの建物、すべて竹村さんの資材で建てたもの。
13:37ある魅力的な言葉で仲間を引き寄せたんです。
13:42それは、ワクワクすることしませんか。
13:49さよさんが生まれたときから娘の将来を考えてきた。
13:55だいたいみんな施設って思ってて、
13:57子どもが中学入ったぐらいから親の会で20カ所ぐらい見学したんですけど。
14:04さまざまな施設を見て回って研究を重ねた。
14:10その中で理想の形として今のシェアハウスに至った。
14:15あっ、失礼します。
14:19実は1階には20年来お世話になっているヘルパーの派遣事業所に入ってもらっている。
14:25事業所の名前、ハチクリウスがハチクリハウスの由来。
14:32いろんなご苦労もあったんだと思うんですけど、それを笑い飛ばしてしまうというか、
14:40それが彼女のすごく魅力的なところでもあるのかなと思ったりしていました。
14:44住まい、お店、福祉事業所を合体。
14:52チャレンジングな建物を実現させたのが、設計師の薬師寺さん。
14:58解除しやすい高さっていうところで小上がりを42センチっていうのに設計して作っている。
15:06車いすの乗り降りなどがスムーズにできるよう、
15:11シェアハウスの入り口は共用部から高さを上げている。
15:19これまでにあまり例がないこの建物を作る上で、薬師寺さんが一番大切にしたことが、
15:28境界を曖昧にするようなデザインを意識してまして。
15:34曖昧な境界というコンセプト。
15:38よく現れているのが建物の中央にあるこの吹き抜け。
15:43空気感を感じやすいっていうのも含めて吹き抜けを作って。
15:481階から4階までつなぐ空間があることで、空気感や雰囲気を共有。
15:54はちくりハウス全体が一つの家として、
16:00どこにいても誰かを感じられる造りになっている。
16:04ここからコミュニケーションとれますよね。
16:08そう、おーいとかおかえりとか。
16:10誰が帰ってきたなとか見えるんですね。
16:12そう、おかえりとか忘れ物してるよとか。
16:14竹村さんのワクワクすることしませんか?に仲間たちが答えてくれた。
16:22マキっていう名前なんですけど、巻き込み力って途中から言われてたな。
16:30そうなんですか。
16:32巻き込み力がないと実現しないですよね。
16:36誰にも足を向けて寝れないので、みんな気持ちよく巻き込まれてくれて。
16:40いつもいいですよ、それが。
16:43ああ、そういうとかね。
16:47仲間を巻き込んで、理想の環境を完成させた竹村さん。
16:53見据えているのは将来のこと。
16:56自分が死んだあと、どういうふうにしたらいいかなっていうのを考えるようになって。
17:13It's alright.
17:221階のカフェ。
17:24お待たせしました。
17:26おいしそう、ありがとうございます。
17:29おいしいうどんのお店に変身。
17:37んー。
17:39うわー、おいしい。
17:42魚介のいい香りがして、これ飲み干すやつですね。
17:47全部飲み干すやつ。
17:49きりもりする斉藤さん。
17:53実は草生さんの友人。
17:56そのつながりで、新たな仲間に。
18:00うどんはもともと何か言えられてたんですか。
18:03会社で、よくまかないを作ってたんです。
18:06へー。
18:07会社でよくみんなでご飯を食べることが多くて。
18:10それを見てた草生さんが、こういうことをやり始めるからやってみないって言って。
18:17どんどんつながる。それがうれしい。
18:20自分が死んだ後、どういう風にしたらいいかなっていうのを考えるようになって。
18:27仲間が増えていったらうれしいなと思います。
18:30いいですね。
18:31今日は本当に一日、ありがとうございました。
18:35お疲れ様でした。
18:37みなさんすごく生き生きと楽しそうにいらっしゃるって。
18:40すごいなという風に思って。
18:42まあ、竹村さんのお人柄。
18:45そういうことにしておきましょう。
18:47あちこりハウス、すべてが大きなみんなの居場所になってるんだなっていう風に思いました。
18:53本当にありがとうございます。
18:58障害のある人も、そうでない人も。
19:03誰もがゆるくつながれる現代の長屋。
19:08日々の暮らしの中で、障害のある方と触れ合う機会が少ないという方、多いんじゃないでしょうか。
19:15たくさんの人と交流できるこんなスマイル、増えていくといいですね。
19:25ご視聴ありがとうございました。