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00:00I've been waiting this morning for a week.
00:05Tonight is the Dinerり.
00:10He's sleeping in the cold in the cold.
00:15Then, he goes.
00:16He's sleeping in the cold.
00:19He's sleeping in the cold.
00:23I'm hungry, and I would either be okay or not.
00:27新年度がスタートして間もなく3週間。何かと疲れを感じている人も多いはず。
00:38仕事でシンプルに疲れています。
00:42子供のために早く起きようと思って睡眠時間削れて疲れが溜まっている感じですね。
00:4833時間くらい働いて、中央線乗ってて、こう吊り革に捕まって寝落ちした時が一番すごい貴重な体験したなと思いました。
01:01疲労を科学する男、近藤和弘は日夜、実験と研究に明け暮れている。
01:10すごい大変ですよね。これは疲れるわ。
01:14例えば、鶏の胸肉から抽出した成分が疲労回復に役立つことを実証し、リンゴや玉ねぎなども同じ効果があることを突き止めた。
01:26疲れたと感じた時、体内で何が起きているのか。それが分かれば疲れを防ぐこともできる。
01:35しんどいですよね。
01:36結構疲れました。
01:39僕らも自分でやったことあるんですけど、なかなかしんどいですよね。
01:43はい。僕も自分で実感してほしいですよね。
01:47目には見えない疲れを、唾液や血液などのデータによって数値化したのは、近藤の大きな功績。
01:57それは疲労の見える化だった。
02:02一つは、運動の量みたいなものでも、本当に疲れているかどうかというのは分かりますし、
02:09そういうのをちゃんと見ていくと、正しく疲労を飛ぶということが可能になっていくというふうに考えています。
02:16はい。
02:17去年出版された著書、疲労とは何かが、学術系の新書では異例ともいえる3万4千部の大ヒット。
02:33地道な歩みが高い評価に結びついた欧米では欧米の人たちはすごく休むのが上手だとところが日本人は休むのが下手でまあおまけに働き者なもんですから非常に疲労をためて疲労による病気を起こしてしまうと。
02:52確かに日本ではお疲れさまも日常的に交わされる言葉の一つ。
02:59まさに国民病、風土病だと思います。
03:06その探究心は、がんやアルツハイマー病など、さまざまな病と疲労の関係まで解き明かしつつある。
03:18中でも心の病と言われてきた鬱病。
03:24今度先生はもう一番びっくりしたのは、やっぱり鬱病というのが、あるいは鬱症状、疲労というのがこういったウイルスで分かっているんだよと。
03:3566歳の今も夢は尽きない。
03:39なぜせっかく研究するんだから、たくさんの人が苦しんでいる病気を治したいっていうのは、一応ね、医者の端くれなんて思ってるんですよ。
03:54疲れとは何か。あなたはどこまでご存知だろうか。
04:01近藤は現在、東京自警会医科大学の特任教授。
04:12おはようございます。よろしくお願いします。
04:16出勤は毎朝8時。
04:35去年定年を迎えたが、引き続き大学から研究室を与えられ、疲労に取り組み続けている。
04:50教授室に隣接したラボが彼の拠点だ。
05:05だいたい朝、動物の世話をしたりすることが多いです。
05:11疲労回復に効きそうな成分を餌に加え、マウスで試していた。
05:17今までは教授のいろんな雑用が多くて、この一番いいところを人に任せていましたから。
05:26こういう泥臭い作業にまた戻れたのはちょっと嬉しいですね。
05:31入れてあげて。
05:34なるほど。
05:36学生の頃は毎日ネズミの世話をヘトヘトになりながらやっていました。
05:41それ以来ですかね、これは。
05:44続いて近藤自身の朝食タイム。
05:48食事なんですけどね、別に家からお弁当を持ってきてるのと、コンビニで年齢みたいなのを買ってきてて、午前中に食べておしまい。
06:28好きな食べ物はお肉です。
06:33お肉。
06:34はい。
06:35じゃあこれ、からしを。
06:36からしが別に疲労にいいとかそうなんで全然にもないです。
06:40家で適当にお弁当詰めてきて。
06:42結構量は、言ったら2食分ぐらいありますよね。
06:45そうです、そうです。2食分ぐらい食べて、それで1日1食という。
06:51大切なのは、世の中の当たり前にとらわれないということか。
07:01研究三昧の日々は、しかし思いのほか忙しそうだ。
07:16今週もちょうど共同研究先から検体が届いて、唾液の中のHHV6の測定とかやってたんですけど、それが忙しい理由です。毎日実験してるんで。
07:33唾液に含まれるヘルペスウイルス。それこそが疲労を可視化する鍵だった。
07:40ここマイナス80です。3000あるんですよ。
07:47唾液からタンパク質を取り除くと、ウイルスの含有量だけを測ることができる。
07:55疲れているかいないかは、ウイルスが多いか少ないかで見極められるのだという。
08:01こういう風に、こんな感じで結果が出るんですけどね。
08:07定時で仕事を終えている人の唾液には、ウイルスが少ない。
08:13一方で、残業に追われていると、ウイルスの量は10倍にもなる。
08:19ヘルペスウイルスの特性だった。
08:23疲労を感じ取って出てくるんですけど、疲労のメカニズムはそれまで全く分かってなかったので、
08:28それを観察することによって、疲労のメカニズムそのものが分かっちゃう。
08:33多くの人が感染しているヘルペスウイルスは、
08:39普段は神経などに潜んで悪さをしない。
08:43だが、宿主がひどく疲れると、時に体上放射や抗心ヘルペス、水暴走などを引き起こすことがある。
08:54理由は、宿主の危機を感じたウイルスが、別の宿主に逃げようとするためだ。
09:02その時、宿主の唾液や血液中に、ウイルスが現れることは知られていた。
09:10近藤は、その量を計測すれば疲労の度合いが分かり、
09:15ヘルペスの症状が疲労のシグナルでもあることを発見した。
09:25過労死も多い疲労大国日本で、彼の研究は極めて重要な意味を持っている。
09:32日本科学未来館から疲労をテーマにした特別展示の監修を依頼され、その打ち合わせ。
09:43疲労とウイルスの関係を分かりやすく伝えなければならない。
09:54疲れた人間をナンパ船に、ウイルスをネズミに例えた。
10:09船底にいるネズミみたいなもんだと。
10:13人間が大型客船だと。
10:16船がナンパしそうになってしまうと、
10:19誰よりも早く船が危ないと感じ取って、逃げようとする。
10:25ヘルペスってそういうもんだよ。
10:29世の中には疲労回復について誤解もあるようだ。
10:34疲労とか何でもそうですけど分かっていないと。
10:38そうなんですよ。だから例えば疲労感を吹っ飛ばそうっていうので、
10:42どんどんすごいサウナに入って水かぶって整ったとか言うんですけどね。
10:47若い時はそれでいいんですけど。
10:49若くない人には通用しないとか。
10:52そういうことがすごくありますね。
10:54疲労感を感じた時はできるだけ休む。
10:58よろしくお願いします。
11:03今や民間企業も疲労への取り組みに力を入れ始めている。
11:07大学に戻ると製薬会社とのオンライン会議が待っていた。
11:14とりあえずこんな感じの非常に興味、我々にとっても興味深い結果が出たということですね。
11:21はい、お願いします。
11:22失礼いたします。
11:23失礼いたします。
11:24失礼いたします。
11:25はい、どうもありがとうございました。
11:27だいぶ分かってきましたね。
11:30近藤と共に15年、ウイルス研究を続けてきた同僚は言う。
11:36近藤先生が一番すごいなって思っているところが、本当に24時間365日、おそらくご自身の研究について考えていらっしゃるようなところですね。
11:50ヘルペスを測ったときも一番高かった日を感するので、多分相当疲れてはいらっしゃると思っています。
11:57相当疲れてはいらっしゃると思っています。
11:58まあ、そうですね。
12:03どうも、お久しぶりです。
12:05今度は漫画家が訪ねてきた。
12:08割と長い付き合いになるのに、食事とかも一緒に行ったことないです。
12:14本当ですか。
12:15近藤は疲労を扱った漫画の原作も手掛けている。
12:20次の次回作は治療のことを紹介したいな。
12:25やっと売れそうな。
12:27マンガで出して、それこそ働く最後じゃないですか。実写化ですよ。
12:38最近のオススメ漫画を一応。
12:40サンデー。水曜日発売なんですよ。
12:43だから、火曜日は夜遅くまで起きて12時になると、バカでしょ。
12:50それ、小学生がよくやってるやつですよね。
12:53サンデー、紙で読んでるんですか?
12:55電子。
12:56どうやら筋金入りの漫画ファンらしい。
13:00バカでしょ。
13:02かつて世に通った一冊。
13:05うつ病は心の弱さが原因ではない。
13:10うつ病と診断された女性が母親に相談すると一括される。
13:16病は気から。根性を決めてシャンとしなさい。
13:21うつ病は心の問題。
13:25そんな認識を覆した。
13:29漫画に登場する近藤自身が女性に語る。
13:34原因はウイルスである可能性が高い。と。
13:39漫画の説得力を知る研究者は、自らアプリを駆使して大学のホームページに連載まで持っていた。
13:53男の子がツッコミを入れると。
14:03これ萌えキャラの方がすごく表現もしやすいんですね。
14:06私も最初はですね、萌えキャラで、学長にミスをやった時にはすごく賛同していただいたんですけど、大学の広報委員会というのがありまして、そこでけしからんということになりまして、
14:19で時々あのほっそりと、この萌えキャラ。
14:281958年、三重の生まれ。
14:33名田校を卒業後、将来の展望を立てられず、2年間大学受験を拒否し続けた。
14:41その後、親の勧めで渋々大阪大学医学部へ。
14:49だがそこで痛感する。
14:54自分は、性格的に医師には向いていない。
15:02やる気ゼロの若者が、なぜ、今をときめく疲労の研究にのめり込んだのか。
15:10きっかけは、ウイルス学との出会いだった。
15:14大学院を終えて、スタンフォード大学に留学し、ウイルスの研究に没頭。
15:24やがて、ウイルスと疲労の関係を発見する。
15:28以来、コツコツと研究を重ね、ほとんど未知の領域だった分野で、
15:38権威と言われるまでになった。
15:47この、この建物です。
15:54この目の前に見えているのの、あの最上階。
16:01あそこでやってました。
16:04人生は、どう転がるか分からないものだ。
16:09若い頃って、無駄な時間ばっかりなんですよ。
16:16無駄な時間ばっかりなんで、何をやっても、無駄にはならない。
16:21どうせ無駄なんだから。
16:23だから、これぞーっと思ってやるのは悪くないかなと。
16:30疲労を可視化して見せた近藤は、さらなる進化系を模索している。
16:40彼が分析した膨大なサンプルデータを生かす、画期的なシステムの開発。
16:49我々がね、実現したい未来の姿っていうのは、一応こんな形かなっていうのをイメージしてみました。
16:57今日のこういう顔画像であるとか、心拍であるとか、その日の寝てる状態であるとか、
17:03っていうところをこのAIの中に入れてあげて、そのAIからその日のヘルペスの量を計測するのではなくて、
17:12推定してあげることができるんじゃないかなっていうふうに思っています。
17:19蓄積してきたデータに基づき、その日の顔色や心拍数、睡眠状態から、
17:26AIが疲労度を推定。そんな未来も遠くない。
17:32自分でも気づかない疲労も客観的に示してくれるっていうことが期待できるんじゃないかなっていうふうに。
17:40こんな顔のときは本当に疲れている。
17:43こんな顔のときは疲れているっぽいけど疲れしくなっている。
17:47それが数式化というか、できるといいですよね。
17:51顔認証技術っていうのがすごいじゃないですか。
17:55だから双子の一覧性ソーセージでも見抜くとかいうのがあんな感じの精度で、1つのビッグデータみたいな感じで解析したらすごいんじゃないかなと思うので、それですごく楽しみです。
18:10先生もいろいろおっしゃっている中で、声とかも使えるよねとかっていう話もされてましたよ。
18:17電話とかで出ても、あれ、この人大丈夫?って声出す人がいますよ。
18:22ちなみに診断したら、私はどうなるでしょう。
18:25全然、全然大丈夫。
18:27大丈夫ですか?
18:28全然大丈夫。
18:29どうもありがとうございました。
18:31月抜けよろしくお願いします。
18:32よろしくお願いします。
18:33時計型のもので心電査が測れるとか、睡眠のチェックができるとかって、実はこれすごいことなんですよね。
18:40このすごい技術を疲労にうまく活かしきれてなかっただけなので、その真ん中をちゃんと作れば、このすごい技術たちを疲労に活かせる。
18:51思い描く夢はまだまだある。
18:56がんなどの病と疲労の関わりを解き明かしたい。
19:01疲労を突き詰めた先に見えてきた新たな可能性。
19:12この部分ががんに対して悪さをする。
19:18要するにがんになりやすくするっていうのを見つけることができたんですね。
19:24見つけられたん?
19:25はい。そうです。
19:27この疲労のこの部分ががんを増やしやすくする。
19:33この部分っておっしゃった、この部分で何か?
19:35はい。それがしゃべれない。
19:37はい。
19:40まだ公にはできないけれど、実はがんのみならず、アルツハイマー病などの検体にも向き合っている。
19:50で、こういう泥臭いというか、こういう実際に細胞とか動物とかを相手にして仕事をするのをウエットっていうんですけどね。
20:05で、それに対して集まってきた資料をコンピューターとかで解析して統計をとったりっていうのをドライっていうんですよ。
20:17で、僕らの主義は、主義というか、考え方はウエットからしか新しいものは見つからない。
20:29人が出したデータを計算しているだけでは、新しいものは見つからないという主義です。僕らは。
20:36だが、ウエットに徹していると、ついつい夢中になって、知らぬ間に疲労が溜まりがちになってしまう。
20:59そんな時は、息抜きも必要だ。
21:01あ、コーヒーどうぞ。
21:04あ、ありがとうございます。
21:05ちょっと引いちゃったかもしれませんけど。
21:10はい。
21:11コーヒーは欠かせないんですか?
21:12全然。
21:13欠かせないです。
21:14欠かせない。
21:15はい。コーヒーないと動けないです。
21:17疲れにとってはどうなんですか?
21:19眠気と疲労、疲労は違うと。
21:22だから、コーヒーは、眠気をとる作用はあるけど、疲労をとる作用はない。
21:28はい。
21:29これがコーヒーを煮る機械です。
21:322日まで。
21:33はい。
21:35生豆。
21:361日5杯は飲むというコーヒー。
21:40お気に入りは、ジャマイカ産のブルーマウンテンだった。
21:45コーヒーだけはやめられない。
21:48はい。コーヒーだけはやめられない。
21:50そして、研究者のまなざしは、東洋の英知にも。
22:00なるほど。
22:01近藤は東洋の英知、漢方にも興味を抱いていた。
22:11ハンゲってこんなんなんですね。
22:14はい。そうなんです。
22:15ハンゲってなんですか、これ。
22:16これはカラス瓶石のですね。
22:18根っこのとこにできる、丸い。
22:20そうなんですね。
22:22あ、そっか。金格なんだ。
22:25はい。
22:27へぇ。
22:28これが蝶の中でいっぱい増えて、いいことをしてくれるわけですね。
22:32へぇ。
22:33へぇ。
22:36へぇ。
22:37すごいですね。
22:38遠大な歴史を持つ漢方には、疲労を癒す知恵もあるという。
22:45趣味と実益を兼ねまして、私の場合はかなりマニアックに、漢方の先生に、あれ減らしてとか、あれ増やしてとかいう注文を出すんですよ。
22:59ストレスに効くお薬というのは、実は西洋医学にはないんですよ。
23:03で、それに比べて東洋医学はすごく強いんですね。
23:07今のストレス社会には、もっと適した漢方があるんじゃないかっていうのが、一つの考え方で。
23:13で、それで本当に、こう、ストレスとか、それから病的疲労とかいうのをなくしていけることができると、随分いろんな、たくさんの病気が予防できるんじゃないかなという考え方ですね。
23:30これもまた、人の健康を支えたいという思いから。
23:37苦い成分が抜いてあるんで、苦くないんです。
23:41本人曰く、身を挺しての人体実験。
23:45長年の努力が大きな注目を集めても、近藤和弘のスタンスは変わらない。
23:55泥臭い実験と実証を通して、疲労の実像をより深く解明すること。
24:07疲れを可視化したパイオニアは、次なる一歩を見据えて、ラボにこもり続ける。
24:25次回の情熱大陸は、ユニフォームデザイナー、服部真理子。
24:33万博にも採用された、新時代の制服とは。
24:37着せられるものが負担もなく、でもなんかちょっとオシャレにもなる。
24:43ありがとうございます。
24:47ありがとうございます。