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テレビトランスクリプション
00:00ご視聴ありがとうございました
00:30ご視聴ありがとうございました
01:00ご視聴ありがとうございました
01:29ご視聴ありがとうございました
02:29どんなものにもどんなところにも
02:34魂を持った生き物が住んでたんだい
02:38野原や山はもちろん
02:43川や湖の底にも石や木や風の中にだってね
02:51誰にもその姿は見えないけど
02:53昔の人は確かにいるってことを知ってて
02:58妖精とか精霊とか呼んでた
03:04昔は
03:07精霊と人間は本当に仲良く暮らしてたんだよ
03:12でもね
03:13人間の方が礼儀を忘れたのさ
03:18精霊たちの住んでいる場所に土足で踏み込んで
03:24我が物顔で荒らし回った
03:27精霊たちは人間のそんな仕打ちを悲しんで
03:33長いこと住み慣れたこの世に別れを告げ
03:37闇の世界に逃げ込んだ
03:40ところが
03:43人間って暗いところが嫌いだろ
03:45ほら
03:46あんたたちだって
03:48暗いと怖くなって電灯つけたり
03:50テレビつけたりするだろ
03:52そうやって人間は
03:55だんだん暗闇を壊していったんだ
03:59精霊たちがやっと見つけた住処だったのにね
04:03とうとう彼らも怒り出した
04:07剥き出した歯は鋭い牙に変わり
04:12振り回す手は太く
04:15煙くじゃらになった
04:17精霊たちは
04:19罰当たりな人間どもに復讐してやろうって決心したのさ
04:24もう彼らは心優しい精霊じゃない
04:31人間が彼らを恐ろしい鬼にしてしまったんだ
04:36本当に怒った彼らはどれほど恐ろしいか
04:44こんなことがあった
04:52昔々三人の若者がいた
04:58一人は安男一人は体の大きな男
05:04そしてもう一人は安男の恋人さ
05:09ある日三人はとんでもないことを企てた
05:15山奥の親代に祀られている
05:19まがたまの首飾りを盗み出そうっていうのさ
05:22その首飾りは
05:26田畑の実りをもたらしてくれる精霊たちへの
05:30村人からの感謝の印なのに
05:33それを盗み出して
05:37都で売り飛ばそうって言うんだから
05:40全く待ち当たりな連中さ
05:44守備よく首飾りを盗み出して山を降りるうちに
05:50みるみる鉛色の重い雲が湧き起こり
05:53氷のように冷たい雨まで降ってきた
05:56見ると
05:58ぽつんと山小屋があるじゃないか
06:01中には誰もいない
06:04三人はそこで雨風が収まるのを待つことにした
06:10三人はいろりの日を囲み
06:13首飾りがいくらで売れるものかと
06:15革山用をしながらほくそえんだ
06:17その時
06:19薄明かりの中に
06:21娘が妙なものを見つけた
06:23畳まれた白無垢の花嫁衣装が置いてあったのさ
06:28娘は危機としてその衣装に袖を通した
06:31その途端
06:33娘は凄まじい悲鳴をあげた
06:35軽く羽織ったその着物がプシッと体に張り付き
06:39ぐいぐい全身を締め付け出したのさ
06:42脱おうと思っても脱げない
06:43体に食い込んだ着物は肉まで引き裂き
06:46真っ赤に染まっていた
06:48二人の男は血相を変えて娘に飛びつき
06:51必死に着物を引き剥がそうとした
06:53が今度はその二人の男が悲鳴をあめることにあった
06:57ヤサ男は突然自分の左の二の腕を押さえて転げ回っていた
07:02目に見えない何者かに噛み付かれたのさ
07:05目に見えない何かは次に両方の太ももに一度に噛み付いた
07:13ヤサ男は悲鳴をあげて狂ったようにのた打ち回っていた
07:19一方大男はといえば
07:24こっちも悲鳴をあげてのた打ち回っていた
07:28何しろ右足の膝から下が
07:32突然血しぶきをあげて消えてしまったんだから
07:36ガリガリガリっと
07:39嫌な音と一緒にね
07:43でもすぐに大男は悲鳴をあげなくなった
07:48泣き叫ぼうにもいつの間にか
07:51首から上も消えてたんだから
07:53山小屋の中は地獄そのものさ
07:57あれは今からどれぐらい前だったろうかね
08:02得の高いお坊様が現れて
08:06自分の命と引き換えに
08:08人間の住むこちら側と
08:10彼らの住む向こう側との間に
08:14壁をこしらえた
08:16でも安心しきっちゃいけないよ
08:19その壁の向こう側には
08:23今でも人間どもに復讐しようとしている
08:26鬼たちが壁が崩れる時を
08:28今か今かと待ち受けているんだから
08:31そんな壁なんて本当にあるのかって
08:35あると思う
08:38どこにって
08:40この店の中さ
08:44とても怖がることないよ
09:02大切なこの壁を
09:05誰にも破らせやしない
09:07そこでだ
09:11このビー玉いらないかい
09:15恐ろしい鬼から安全に身を守るための
09:19お守りなんだけどね
09:20一個たった50円よ
09:23これはもしかして
09:24栄華賞を売っていいんじゃないのか
09:25ほらほらほらほら
09:28一番にいるんだ
09:28お前
09:29はいとっとといかないと
09:30蹴り入れるぞお前
09:31この夜
09:32早くいてほら
09:33お母さんよ
09:34ベルリンの壁だって崩れたんだぜ
09:37向こうとこっちの国境を守る仕事を
09:40そろそろ親御面の時代じゃねえのかな
09:43な
09:44おとなしくこの店畳なよ
09:47ほらほらほらほらほら
09:51おばさんよ
09:56今なら縦の切れだって
09:58弾むって言ってんだろ
10:00はいじゃあ行こうか
10:03ほらほらほら
10:04ほらほらほらほらほら
10:06ほらほらほらほら
10:07はいはい
10:08開けて
10:10開けて
10:10開けてちょうだ
10:11開けて
10:12ちょっと
10:13ちょっと
10:14開けて
10:15お前さん
10:16ちょうどよかった
10:17ねえ開けるように
10:18行ってちょうだい
10:19ねえ行ってちょうだい
10:20ちょっと話があります
10:21こっち見てくださいよ
10:22こちらのお母さんたちがね
10:23街の街灯を壊してしまったんですよ
10:25暗闇を消すと鬼が出るって
10:26あなたに言われたってね
10:27あなたに言われたってね
10:28あんたねあんたが嘘に言って
10:29子供たち小笑顔すから
10:30こんなことになるの
10:31あんた一番悪いね
10:32あなたからも子供によく言って
10:33やってくださいよ
10:34離れるも何もないよ
10:36ちょっと子供まで聞いて
10:37ちょっと無用な交番で話して
10:39大丈夫ですから
10:40あんたに
10:41ガキなんかビビらせて
10:42障害したって
10:43誰かが知れてんのにね
10:45後悔で楽しみがねえんじゃねえのか
10:47おいヒデ
10:56何やってんだよ
10:57どうしたの
10:58あ
10:59こんなとこに蓋がある
11:01蓋?
11:02これかの
11:06さっきあのババが言ってた
11:08向こうと
11:09こっちを分けてる
11:10か、壁じゃねえよな
11:12お前な
11:15お前な
11:16あんなヨタバネ信じてんのか
11:18信じちゃいねえよ
11:20信じちゃいねえけど
11:22あったくでかえず
11:23対して飲みの金玉なんだから
11:25開けてみなよ
11:26や、やばいよ
11:28バカ野郎
11:30何ビビってんだよ
11:31いや、ああ
11:35あ、なんだよ
11:37あれ?あれ?
11:39あれ?
11:40たらしでやるだなお前はよ
11:43おっ
11:45おい
11:46文句あるぞ
11:47えっ
11:48えっ
11:48あっ還是
11:49やばいよ、A感じさん
11:50うわああ
11:52うん
11:53やけぇ tornar
11:56弁護 такого
11:58重いな
11:59うん
12:01なんだよこれ
12:02わあ
12:03あっ
12:05ああ
12:06ハハハハ
12:07おい出
12:09見てみれ
12:09おやすみなさい。
12:39やかに肩が目込んでるな、この鏡。
12:44おい、切れ。
12:49手頂いよ。
12:50うん、はい。
12:52ちょっと待たな。
13:05見てくれ。
13:07なんだこれ。
13:09うーん。
13:25馬鹿な。
13:27とうとう壁を取っ張らっちゃって。
13:29いいね。
13:33хорошい!
13:35いいね。
13:37いいね。
13:38いいね。
13:39おわり