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  • 2 days ago
Transcript
00:00The End
00:30I don't know.
00:32So, so, so, so...
00:34You and I are not a human being.
00:39I don't have anything to me.
00:43So, just a little bit,
00:47just a little bit.
00:49I'm so angry.
00:51If I had that, what would you do?
00:55Smitty Woman
00:58あの時あげたプレゼントを
01:03あんなに喜んでくれて
01:07私も嬉しくなったよ
01:13悩みも優しく読んだよ
01:18愛とか未来とか信じることも知らなかった
01:31Ah わからないまま過ごしていた小さな光が今は大きくなって
01:42辛いとか怖いとか 一人じゃないのできないことも
01:51一緒だから強くなれる 君が大丈夫にしてくれる
01:59フィリア殿 折り入って相談なのだが
02:10家庭教師をしてみないか?
02:12家庭…
02:15マーティラス家って知ってるか?
02:17ボルメルン王国の名家である マーティラス家ですか?
02:22そうだ ボルメルン王国の聖女の血筋なうえ
02:26王家とも繋がりが深い家系だな
02:29パルナコルダの聖女の血筋である エルクランツ家はもともと
02:33マーティラス家の分家なんだ
02:36国同士の信仰が深いのもあって
02:38マーティラス家とも それなりに交流があるんだが
02:42実はマーティラス家からフィリア殿に
02:45ハジャ術の教えを 超えたいという申し出があったんだ
02:49そのために 四女のグレイス殿を
02:52家に遊学させたいと
02:54なるほど…
02:59それでは…
03:05驚かせて申し訳ございません
03:08グレイスお嬢様は フィリア様の大ファンでして
03:12あなたのような聖女になりたいと 日々研鑽を重ねているのです
03:16どうか ご容赦いただければ
03:18はい
03:19アーロルどうも 大ファンだということは
03:21私が自分でお伝えすると 言えましたでしょ
03:24すみません…
03:25フィリア様がお嬢様の迫力に
03:27圧倒されている ご様子に見えたので
03:32フィリア様 靴つかものではございますが
03:35よろしくお願いいたします
03:37どうやら しばらくの間
03:39屋敷の中が賑やかになりそうです
03:44フィリア様 本当によろしかったのですかな?
03:48他国の方に 秘伝のハジャマ法人を教えるなど
03:53別に 秘伝というほどのものではないですよ
03:57古代術式の知識が必要なので 誰でもできるわけではありませんが
04:06そう
04:07ハジャマ法人に 特別な才能は必要ない
04:11必要なのは 知識と知覚
04:15まず知識として 古代語を習得しなければならない
04:20ミヤがハジャマ法人を使えないのは
04:22扱うための言語を知らないから
04:26せめてミヤに 古代語を教えていれば
04:31マーティラス家は教養として
04:33簡単な古代語なら 習得しているらしいので
04:36グレイスさんの知識次第では
04:38すぐにハジャマ法人を 覚えられるかもしれません
04:43それでは これより 古代術式の授業を始めたいと思います
04:47よろしくお願いしますわ
04:49まず 古代術式に必要なものは2つ
04:53知識と知覚です
04:55知識である古代語は
04:56すでにある程度 習得していらっしゃるようなので
04:59次に知覚 古代術式に使われる自然の魔力
05:03マナを知覚する練習をしましょう
05:06はい!
05:07って マナとは何ですか?
05:09初耳ですわ?
05:11あ…
05:13それはですね
05:14通常 私たちが魔法を使う際
05:17自分の中にある魔力を使います
05:20これをオドと呼び
05:22対して 自然界にあふれる魔力を
05:25マナと呼びます
05:27大ハジャマ法人のように
05:30古代術式は大規模な術が多く
05:33個人の魔力だけでは発動が困難なため
05:36このマナを利用して補います
05:39ですので まずマナを知覚できるようになるというのが
05:43最初の課題になります
05:45なるほどですな!
05:46外で日差しを感じて
05:49草木のハズレに耳を澄まして
05:53自然の力を全身に感じながら瞑想を行うのが
05:57感覚的に掴みやすいかと思います
06:00分かりましたわ!
06:20修行時代を思い出しますね
06:24イリア様!
06:26マナを全然感じられませんわ!
06:29自然にも力があるということは
06:32なんとなく分かるのですが
06:34その感覚で良いのです
06:37そのちょっとした感覚が
06:39マナを知覚できているということ
06:42研ぎ澄ませば
06:43触れることも自然とできるようになります
06:47あともう一押しですが
06:50そうですね
06:53光よ
06:59この光っているのがマナです
07:04視覚情報がある方が
07:05感覚を掴みやすいかと思いまして
07:08イリア様!おきれいです!
07:10まるで天使様みたい!
07:12それは大袈裟ですよ
07:16やはり何というか
07:19妙に信奉されているような
07:23そもそも他国の
07:26会ったこともない人間は
07:27どうしてここまで
07:28実は
07:30
07:31イリア様の著作
07:32聖書論が
07:33心のバイバルなんですの
07:36ああ
07:37出しましたね
07:38そういえば
07:39聖書のお勤めに関係ないからと
07:42何度もお断りしたのですが
07:44最後はお負けして
07:46お負けして
07:47しかし
07:48その本は私がこれまでに得た聖書の心得や
07:52研究成果を書き連ねただけで
07:55評価されるようなものでは
07:56いえいえ
07:58
07:59イリア様の本に励まされたのです
08:02聖書の家系の四女で
08:04特筆して才能があるわけでもない私が
08:07それでも厳しい修行に心を折れずにいられたのは
08:11聖書論を読んで
08:12感銘を受けて
08:14こんな風になりたいって思ったからなんです
08:18読んでみてすぐ分かりましたわ
08:21普通本には著者の思想が見え隠れするのに
08:24それがなくて
08:26すごく公平無視で
08:28いっそ不器用なほど
08:29お勤めにまっすぐなお心で
08:32本当にこんな方がいらっしゃるんだって
08:35だから私
08:37フィリア様にずっとお会いして言いたかったんですの
08:40ありがとうございます
08:42聖書になってくれて
08:46本を書いてくれて
08:49ありがとうございます
08:51私はあなたに救われました
08:55調子に乗ってこんな本を出すなんて
08:59どこまで恥さらしなのあなたは
09:02何が聖書論だ
09:04どうせお前の自慢話を書き連ねただけだろ
09:08今すぐ絶版にしろ
09:10あの本は今
09:13ジルトニアには流通していない
09:15私の世界はいつだって私を拒んでいたから
09:19それがもう当たり前とすら思っていた
09:22だから正直
09:26書いたことを少し後悔していた
09:29でも
09:32そっか
09:34きっと私
09:36とても小さな世界にいたのね
09:38それでは一旦休憩にしましょう
09:42はい
09:44フィリア様って今まで私の他にも誰かに教えたことがございますの?
09:48フィリア様って今まで私の他にも誰かに教えたことがございますの?
09:53いいえ
09:54グレイスさんが初めてです
09:56初弟子ですの?
09:58やりましたわ!
10:00フィリア様説明するのがお上手ですし
10:03褒めてくださるのでとってもやる気が出るんですの
10:06そうなのですか?
10:08そうなのです!
10:10リーナさんにも似たようなことを言われたような
10:14私はただ師匠の真似をしているだけですよ
10:19フィリア様のお師匠様!
10:21となると前任のジルトニアの聖女様ですの?
10:24ええ
10:26ヒルデガルドアデナウアといって
10:28私の父の姉
10:30つまり私のおばにあたります
10:33どんな方でいらっしゃいますの?
10:34とっても厳しい方でした
10:39フィリア様が遠い目に
10:41一言で言うとスパルタでしたね
10:44冬の雪山に一人放置されてサバイバル生活させられたり
10:49身一つで砂漠の中に埋められたり
10:53魔力操作の修練で針の山で寝させられたり
10:58大変でしたね
11:01大変で済ませられるレベルではないのでは?
11:05それにしても
11:07そこまで厳しくするのには何か理由があったんですの?
11:11だって厳しくするのも優しくするのも
11:14好き嫌いでさえ何か理由があるものですわ
11:17理由?
11:18ごめんなさいねフィリア
11:21あなたは悪くないのです
11:23ただ、私は昔からあなたの両親と折り合いが悪くて
11:28若い時の私と瓜二つのあなたが
11:32憎くて仕方ないのでしょう
11:34だからこそ、今後何が起こっても跳ね返せるように
11:37あなたを強く鍛えたのです
11:41そうか、師匠はずっと私を心配してくれていたんだ
11:47こんな大事なことに国を出てから気づくなんて
11:52ごめんなさい、師匠
11:56リーナさん
12:00はい?
12:02主人公はここでなぜ、ダメと分かっていても駆け落ちなんてしたんですか?
12:08ふーん、それはですね、きっとそうしたいっていう感情がかっちゃったんですよ
12:16そういうものなんですか?
12:18そういうものです
12:20いちいち聞いてしまってすみません
12:23構いませんよ、私も一緒に考えられてうれしいですし
12:27フィリア様、ヒマリからの連絡です
12:30それから明日のことですが
12:38馬車の準備は整えておきましたので
12:43フィリア様、どこかにお出かけですか?
12:47はい
12:49エリザベスさんのお墓参りがしたいと、グレイスさんが
12:54リス姉様
12:57確か、数ヶ月前に病で亡くなったと
13:01はい、3ヶ月ほど前になります
13:05リス姉様、エリザベスお姉様は私のいとこにあたりますの
13:12生まれつき体が弱かったので、父がよく気にかけておりまして
13:17私、お姉様に会いに何度かパルナコルタに遊びに来ていたんですの
13:22そうだったのですね
13:26フィリアさん?
13:30それに…
13:32リズ…
13:34いや…
13:36グレイスさんですか?
13:38はい
13:40グレイス・マーティラスと申します
13:41ライハルト殿下もエリザベスさんのお墓に?
13:53ええ、彼女は私の婚約者でしたから
13:58あ…
13:59あ…
14:00この花は彼女が好きだったのですよ
14:19黄色いフリージアの花が
14:21私はもっといいものをプレゼントしたかったのですが
14:26この花の香りが私のようだからと言われましてね
14:31さすがにあの時は返答に困ってしまいました
14:34あ…
14:35あ…
14:41感情の機微に疎い渡してもわかる
14:45きっと彼は今も
14:48エリザベスさんを愛している
14:51びっくりしましたわ
14:53まさかお会いできるとは思っていませんでしたの
14:58ライハルト殿下は常に公務でお忙しいと聞いていましたので
15:03ええ…
15:05人ってこんなに誰かを愛せるのですね
15:09愛されたこともなく
15:11未だに愛が何なのかよく分かっていない私が
15:15理解できるはずもないのですが
15:18あれ…
15:20そもそも…
15:21私愛して欲しいと求めてるばかりで
15:25誰かを愛そうとしたことなんて
15:28あったかしら
15:30あ…
15:35あ…
15:37あ…
15:39フィリア様
15:41今お時間よろしいですか?
15:43いいですよ
15:45すみません
15:48こちらをある場所へ届けていただきたいんです
15:51フィリア殿じゃないか
15:53お…
15:55オスバルト殿下…
15:57奇遇だな…
15:58どうしたんだ?
15:59こんなところまで
16:01リーナさんに頼まれて荷物を届けに
16:05それでは…
16:06いや…
16:07待て待て待て待て…
16:08ランチ二人分あるんだ
16:10一緒にどうだ?
16:16う…うまいな…
16:20立派な菜園…
16:22誰にも頼らず一人でやっているなんて…
16:26でもどうして…
16:27こんなことしてるのかって…
16:29う…
16:31まあ気になるよな…
16:33う…
16:35俺、王位の継承とか興味がないんだ…
16:40う…
16:41でも俺の意思とは別に…
16:46周りの貴族たちは勝手に派閥を作って…
16:49俺を担ぎ上げようとしてくる…
16:52俺はそれが我慢ならない…
16:55俺はこの国が大好きで…
16:56家族が大好きだ…
16:59だからこうして…
17:00担ぎ貝のない道楽息子を演じることにした…
17:04というわけなんだ…
17:07この方は…
17:09一国の王子である前に…
17:12家族思いの優しい人なんだ…
17:15そういえば昨日…
17:17ライハルト殿下と墓地でお会いしたのですが…
17:22そうか…
17:25兄上は、エリザベスに本気で惚れていたんだ…
17:29あんな堅物の兄でも、女性に夢中になるなんて…
17:34と思ったものだ…
17:36聖女を守ることこそ、王になる者の務めだとか言い出してな…
17:41びっくりしたよ…
17:43でも守れなかった…
17:45大事な人を守れずに…
17:48何が将来の王だと…
17:50兄は自らを罰するように…
17:52休むことなく公務を担い続けている…
17:55ですが…それはあまりに…
18:00ああ…悲しいことだ…
18:02でも悲しむ時間が必要なことも分かるから…
18:05傷が塞がるまで見ていることしかできないのが…
18:11もどかしいな…
18:13兄上にもこういう趣味があればいいんだがな…
18:17趣味…?
18:18道楽息子を演じようって決めたとき…
18:21何をやろうか色々考えてさ…
18:24どうせやるなら…
18:26自分が楽しいだけじゃなく…
18:28他の人も喜ぶものがいいと思ったんだ…
18:31自分が行ったことを…
18:33誰かが喜んでくれる…
18:35それが嬉しくて楽しいんだ…
18:37あなたはどうだ、フィリア殿?
18:41私…?
18:42覚えはないか?
18:45そんなこと…
18:48一度も…
18:51ありがとう、お姉さん!
18:55ありがとう!
18:57フィリア様、ありがとうございます!
18:59私は…
19:09聖女としてしよくなく…
19:11身を子にして国の繁栄に尽くすことこそ…
19:15自分の存在意義なんだと思ってきましたが…
19:19結局のところ…
19:21両親に喜んで欲しくて…
19:24頑張ってきただけでした…
19:26両親が喜んで…
19:27認めて…
19:29愛してくれなければ…
19:31意味がないと思っていたんです…
19:34それ以外は見えていなくて…
19:37でも…
19:39周りに喜んでくれた人は…
19:42いっぱいいた…
19:44そのことに…
19:46今…気づきました…
19:48フィリア殿…
19:53よく頑張ったな…
19:54君のご両親が認めないなら…
19:57代わりに俺があなたのこれまでを認めてしまおう…
20:01なんて…
20:03カッコつけすぎたか…
20:04いえ…
20:06いえ…
20:10いえ…
20:12ずっと…
20:13ずっと…
20:15その言葉が…
20:17欲しかったんだ…
20:18あ…
20:19あ…
20:20あ…
20:22ありがとうございます…
20:24っ…
20:33おう…
20:35という…必要性があるわけです…
20:37. . . . . . . . . .
21:07. . . . .
21:37. . . . .
21:39It's not a joke, isn't it?
21:44Oh, what's that?
21:47The king of Gyrtonia is...
21:50...that is...
21:51...that is...
21:52...that is...
21:53...that is...
21:54...that is...
21:55...
21:56...
21:57...
21:58...
21:59...
22:00...
22:01...
22:02...
22:03...
22:04歩いていこう
22:07たとえ離れてしまっても
22:09心が覚えていたらいいと
22:12祈って、祈って、祈っている
22:17また明日が来るって
22:20あなたとの明日へ
22:22何千回瞳閉じて
22:25星を流すよ
22:28まだ暖かい日々を
22:30そっと隠してしまった
22:32僕も
22:34あるべき場所
22:38今宵
22:39ありえない、ありえない
22:41数の星を見せるよ
22:43まるで
22:44夢みたい、夢みたい
22:46なんて笑って欲しいから
22:48それは
22:49おまじない
22:50あなたを望む
22:52星の数よりも
22:54瞬く
22:56あなたに届ける
22:57お願い
23:26完璧すぎて
23:28可愛げがないと
23:29婚約破棄された聖女は
23:31隣国に売られる
23:33次回、第六話
23:36理性と感情